Whole Foods Marketの外観

ナチュラル・オーガニック食品を提供する高級スーパーの代表格 Whole Foods Market/ ホールフーズ・マーケットとは?

アメリカ市場への進出を目指す日本の食品メーカーにとって、どこで売るかは非常に重要な戦略ポイントです。その中でも、Whole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)は、ナチュラル・オーガニック志向の高級スーパーマーケットとして、最も信頼性と影響力を持つ存在の一つです。

本記事では、Whole Foodsの概要から、そのブランド戦略・顧客層・商品基準・進出事例までを網羅的に解説。さらに、日本企業がWhole Foodsに商品を取り扱ってもらうための具体的なアプローチ方法や、米国進出を成功させるための実践的なヒントもご紹介します。

 

Whole Foodsとは

1978年にテキサス州オースティンで創業し、2017年にAmazonに137億ドルで買収されました

  • 店舗数
    2025年時点で米国523店舗展開しています。また、カナダに14店舗、イギリスに6店舗展開しています。
  • 取扱商品
    商品取扱の審査は非常に厳しく、FDA(米国食品衛生法)で、禁止されている成分以外にも、独自に審査基準を設け、230の保存剤、着色料、甘味料、その他の成分を禁止ています。USDAオーガニック認証品を中心に、添加物不使用・自然食品が品揃えのうち約70%を占めています。
  • プライベートブランド
    日常的に利用できる高品質な商品を手頃な価格で提供することを目的としています。食品、サプリメント、ボディケア、清掃用品など、多くのカテゴリーに展開しています。
  • ポジショニング
    ナチュラル系の商品メーカーが目指すのは、Whoel Foodsで販売されることです。Whole Foodsで取り扱われると、ある意味「間違いない」商品であると言う、誇れるレッテルが付きます。

 

Whole Foodsの顧客層

アメリカの消費者は所得によって利用するスーパーも変わりますが、Whole Foodsはその中でハイエンドな立ち位置です。顧客層は主に西海岸在住のミレニアル富裕層(年収約80,000ドル)が中心で、一般スーパーと比較して約19%高めの価格設定(肉類は最大40%高)でも購買が維持されています。その価格設定の裏付けには厳正な商品審査があり、Whole Foodsは消費者と固い信頼関係を構築し、リピーターを獲得しています。

 

Whole Foodsのブランドイメージ

また、Whole Foodsはそのオーガニックで安全ブランドイメージを保つために店舗内装まで徹底しています。Whole Foodsには専門のデザインチームが存在し、彼らが各店舗の内装を管理しています。Whole Foodsに入ると、明らかに他のスーパーとは一線を画す、クリーンなイメージが伝わってきます。特に野菜売り場は芸術と言える商品陳列を行っていて、顧客にWhole Foodsでしか味わえない購買体験を提供しています。Whole Foodsに並べられている商品のパッケージは、カテゴリー問わず同じような系統の色で統一されています。ナチュラル系商品メーカーの最終目的は「Whole Foodsに取り扱われること」なので、開発段階から「Whole Foodsの棚に並べられた時に違和感がない」ことを意識して作られていることが分かります。食品系展示会などでも「これはWhole Foods狙いだな」と一目で分かるほど、そのイメージは浸透しています。

日本の商品をWhole Foodsで展開することをゴールとする場合、パッケージ(大きさ・デザイン等々)も入念に仕込み、計画を立てます。

 

米国進出とWhole Foods

Whole Foodsと日本の食品メーカーは非常に相性が良いと言えます。多くの日本メーカーの米国進出を阻むのが価格の壁です。日本で製造する商品は輸出コストがかかるため、高価になってしまいます。しかしWhole Foodsの顧客層は価格許容度が高いため、価格が高くてもナチュラル系の微調整、ブランディング(提案を含む)をしっかりすれば、棚に入る可能性は非常に高いと思われます。

また、店舗のバイヤーは地域ごとに商品の選定を行うため、アメリカ進出を目指す日本企業は、いきなり全米展開を目指すよりも、まず特定の地域で実績を作り、それを徐々に広げていくような段階的戦略を取ることができます。

 

既に進出している事例

Whole Foodsは既に多くのアジア、日本の商品を取り扱っています。
アメリカではたまり醤油が最高級の醤油というイメージが浸透し、キッコーマンやヤマサの商品が取り扱われています。

Whole Foods Marketで販売されているキッコーマンの商品Whole Foods Marketで販売されているヤマサの商品

キューピーも、Whole Foodsで販売されています。アメリカ市場向けで、Whole Foodsの基準に通った安全な原材料のキューピーです。

Whole Foods Marketで販売されているキューピーマヨネーズ

 

Whole Foodsに販売する方法

Whole Foodsを目指している日本のメーカーの方に朗報です。これまでのセールスレップからのアプローチ中心の販売や展示会に出なくとも、Whole Foodsのバイヤーにアプローチすることが可能です。

RangeMeというB2B専用のプラットフォームを利用することにより、オンラインでバイヤーにアプローチすることができます。Whole Foodsをはじめ、15,000以上の小売バイヤーが新商品を探す際にRangeMeを利用しています。Whole Foodsのバイヤーは、RangeMe上で商品情報を閲覧し、興味を持った商品に対して連絡を取る仕組みとなっています。

Range Meの詳細に関しては、これらの記事をご参照ください。
【画期的な卸売り用プラットフォームRangeMe】
【RangeMe/ レンジミー “登録すれば売れる”は大間違いです】
【アメリカで急成長しているBtoBマッチングプラットフォームRange Me・レンジミー】

 

まとめ

Whole Foodsは、ナチュラル系・オーガニック食品の代表的存在として、アメリカ国内外で高い評価を得ている高級スーパーマーケットです。厳格な商品審査と洗練された店舗デザインによって、ミレニアル富裕層を中心とした顧客から強い信頼を得ています。

特に日本の食品メーカーにとって、Whole Foodsは以下の理由から米国進出における理想的なターゲットと言えます。

  • 高価格帯でも受け入れられる顧客層により、輸出コストを価格に転嫁しやすい
  • 厳しい審査基準をクリアしたことがブランド価値向上につながる
  • 地域ごとのバイヤー制度により、段階的な市場開拓が可能
  • 実際にキッコーマン、ヤマサ、キューピーなどの日本ブランドがWhole Foodsで成功

さらに、RangeMeを活用すれば、展示会などに出展せずともWhole Foodsのバイヤーにアプローチ可能です。米国市場への足がかりとしてWhole Foodsは極めて魅力的な存在です。

 

弊社サービス

弊社は25年以上アメリカでビジネスを行って参りました。その経験をもとに多くの日本企業のアメリカ市場進出サポートも行っております。

もちろんWhole Foods向けの販売戦略の策定や実行、RangeMeの運用サポート等も可能です。
アメリカ進出に少しでもご興味のある方は是非、以下のリンク、アドレスからご相談ください。

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Mail:info@mcecjapan.com

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